減 衰
50kg会った体重が、入院数日で40kg、今は35kgになっている。
ベッドが電動のエアーベッドで、体重も表示されるようになっている。
すっかり痩せてしまい、あばら骨の下にはほとんど内蔵も見当たらないほどだ。
経口食から点滴に変わり、その点滴も刺せる血管がだんだんなくなっていた。
胃瘻にするかどうかと医師に尋ねられた。
胃瘻にして何かが回復するのならいいが、何も変わらないのであれば、身体に負担をかけるのはどうかというのが個人的な見解。
あとは心情の問題だ。
バレンタインの数日前に、もしかしたら義母の「お迎え」があるのではないかと心配していた。
すでに葬儀の方法と実行委員会を決めて、私は仕事を続けられるように手回しをした。
すでにかなりの時間を病院に費やしているため、大きな予約もあって在庫はつきる。
仕方なく注文を切り、とにかく間に合わせることだけを第一に考えた。
そんなわけで、今年は売り上げの順位など見る暇もなく、戦いは自分の中にあり、それでも密な時間の中、すべてのスケジュールをやり遂げた。
バレンタイン当日はこの辺りもひどい雪が降った。
ほとんど予約の品をお渡しするだけで終わったが、なによりも無事にこの日を迎えられたことに感謝していた。
2/2から2週間。
まさかの奇跡である。
バレンタインの頃に何度か"お知らせ"はあったのだ。
だけど
私には立ち向かう余裕がなかった。
自分を支えることで精一杯だった。
これ以上何かを受け止めることは、、私には自傷行為だった。